1/1 レイジングハート & バルディッシュ
※レイジングハート=RH バルディッシュ=VD

                                  2006年1月某日 雪の降る日

                         とあるファミリーレストランで倒福氏とラーメンを食べながら話す。

あおい 「そろそろ何か製作したいのだが、ネタある? 先に言っておくがにヒトガタは無理だからな」
倒福  しばし考えてから 「んじゃあ、[リリカルなのは]に出てくる杖はどう? スクルドハンマーの技術を生かしてもちろん1/1ね」
あおい 「リリカルなのは? 杖? 魔法少女モノなのか? それってトイ○ラスで販売してんじゃないの?」 (当時、私はアニメもゲームし     ていないので全然ネタが分からんかった。)
倒福  「子供相手の番組じゃなく、大きいお友達向けだよ。 人気あるよ」
あおい 「ふ〜んわかった、帰ったら調べてみる」
  
 帰宅し、早速ネット検索。 フムフム・・・ そうか・・・ 会話するのか・・・ おお!排気もする・・・ あ!
変形も・・・ A'Sになったらカートリッジか・・・  光る・動く・音を出す、 よし!我が「ゆにーくぼっくす」向きの作品だな、面白そうだから作ってみるか!
                                         数日後

あおい 「あれからいろいろ調べたよ、で・作るのいいけどサイズど〜すんの? 設定通りの9歳の女の子に合わせる?」
倒福  「いや、買うの大きいお友達だから 
大人サイズの1/1で俺も欲しいからな!」
あおい 「OK ボス!」

        こーして「なのは」グッズの製作が始まった。

2006年2月9日 ワンダーフェスティバル

 「なのは武器一式」を製作された方がおられたので、製作のポイントや材料の話をしつつ写真を撮る。(大変参考になりました。)


@ロッド部分を基準に

 杖の製作にあたり、ロッド(柄)部分になるパイプを探す為、各ホームセンターを回り使えそうなパイプを集める。 これが作品の基準(寸法)になるため、慎重に様々な検証をする。 結果、
握りやすく軽い太さ(Ф径)21.5mmのスチールパイプに決定! この辺りのサイズはモップ等に使用され握りやすく力が入りやすいのである。
 
A下書き(イメージ)

 会社で不要になった厚紙にRHとVDのヘッド部分を書く

B知人に素材について相談。 

私  「こんなデカイ原型の素材何を使えばいいんだ?」
知人 「スタイロフォームで作れば、密度の高い発砲スチロール」
私  「ほーそんな物があるのか」
 いやマジでこの時知りました。 っと言うわけで早速ハンズで購入ついでにヒートカッターも^^

 下書きを元に切り出す。 多少、歪だが芯なのでこれでOK!

3月

 溶けゾ! スタイロ

 芯にポリパテを塗る。 ポリパテの成分でスタイロ溶けるが、計算の内(最後には削り取るのだから)。エポパテだと食いつきが悪いのでをポリパテを使用し、その上にエポパテ塗る。

 治具の製作

 RH製作用の治具。 プラバンに外径の円を描き、中心にいらなくなったCDを5枚重ねで置き。これに内径を合わせ、盛りと削りを繰り返し原形の原形を作っていく。

4月

 原型の原型完成

 RHの原形の原形ができたので、VDのブレードの大きさを決める(比較ができる為)。 このとき、角はまだ付けない。 


 んじゃ複製するべ

 RH本体は
キャスト(コスト)の削減と軽量化で左右合わせの中空にする。 

 捨て型 あんこをたっぷり使ったためシリコン2Kgで済んだが、たった3個抜いてこの型の役目は終わり、それでシリコン2Kgは痛いよ。
(><)

 型は四角形という概念を破った形。 ゆにーくぼっくすは型までユニーク♪


5月

 GW突入! 原型製作に集中できる。

 VDの原形。 これも
キャスト(コスト)削減と軽量化で左右合わせの中空にする。 

 スタイロで作った原型をプラバンで囲む。 ブレード自体の大きさが気に入らず2回も作り直した。 目の錯覚とは恐ろしい、刃の部分の大きさを変えただけでスマートに見えたり太く見えたする。 金融会社のCMじゃないけど
バランスが大切。

 少佐に昇進

 角が付いたRH 内径120mm 外形220mm ここまで形になるとワクワクしてくるな
 材質にコダワル

 本体とロッド部分を連結させる部品。 
強度と軽量化が必要な為、アルミ鋳造品を採用。 これ、輸入品で入手するのに一苦労。 


 パーツ集合!

現時点でのRHとVDの部品一式。 バランスが悪いので何点かはこの後作り直し。 パーツも4点ほど足りない。

 2006/05/05 WHF有明14

 打ち上げで集まった5ディーラーの面々(写真に写らなかった方、スマン) ここにいる全員、私の作ったRHネックレスをぶら下げてる。

 2006/05/07 版権写真

 版権本申請用に撮影した写真
 一部、油粘土と紙を使用し、誤魔化してる部分が・・・^^; VDブレード部分はスタイロにサフェを塗って誤魔化した。

 VDの「光の刃」製作風景。

 う〜〜む、何故かしっくりこない 下書きからやり直しだな。 (
市販にも付属して販売予定

 1/1のメリットを生かし、こ〜ゆうギミックを付加した方が楽しいのでやってみる

 2006/06/13 ガイドブック

 WFガイドブック広告用に撮影した写真
写真が小さく分かりづらいが本申請よりもディティールは細かいが、相変わらず油粘土と紙でごまかしてる部分が・・・。 だって締め切り間に合わないんだモノ

 音声加工

 そろそろディスプレイモデルにも手を着けなくてはならない。 ネタはまだ明かせないが、なのはA’sサントラ(Vol.1〜4)に収録されているRHとVDのセリフを加工。

 CDには複数のセリフが1曲として収録されているので、これを1つ1つ分割しMP3に変換。 
 フリーソフト:CDexとSoundEngineの2つを使用。

 いい時代になったな〜 音の加工が無料でできるのだから。

 補強は大切

 1/1という大きさなので、本体の中に
補強(リブ)を付ける。 強度が上がり(フレーム強化)、キャストの流れも良くなり一石二鳥。相手がスタイロぐらいなら勝てる! ヤル気満々(何をだ!?) 型の大きさがB4ぐらい!?
 デカ! まともに抜けるのか!?

 2006/06/27

 版権取得できました〜♪

 版権取得と言うのは名前を使用して販売できると言うことだが、別の言い方をすれば
版権元(メーカー)がその作品のグッズとして本物と認めたと言う事でもある。

 版権取得はいいけど・・・ まだ、原形完成していない・・・。 が、それでも各所に材料・資材等手配しなければならない。 これで販売できなければカナリヤバイ。
 仕事中考えた、レヴァンティンの構想(作る予定は無いけど)

 カートリッジを吐き出し、刀身がジャララと分割しムチのように扱える剣。それがレヴァンティン。

 カートリッジ排莢システムはモデルガンのそれをマネすればイイ(1発ぐらいならもっと単純な機構でOK) で、刀身の分割・結合は100円ショップでも売っている
ある物を利用すればできると思うのだが、問題は刀身の形。 あーゆー機能がある武器はフツー左右対称(上下対称?)でなければならない。 つまり、非対称だと、同じ方向で揃えて結合させるのが難しいのだ。 どうにかこれをクリアーできないか考えると夜も寝れない。(昼寝すれば大丈夫^^w)
             ちょっと休憩

 2006/07/07

 
更なるフレーム強化。先月の写真と見比べよう。

 2006/07/09 午前

 原型完成! 意外とパーツ数少ない。 それもそのはず、使用に対してパーツ接合部からの
ヒビ・割れを防ぐ目的でできるだけパーツの一体化をしたから。 また、パーツの一部をRH・VD共通にしたり、左右対応パーツにしたりとコスト削減に力を入れてる。 だが、これから型製作、いったいシリコン何キロ使うことやら・・・。 

 2006/07/09 午後

 資材の買出しに出かけた。 たまたま、通りかかった玩具屋で安売りしてたから買ってしまった。 だが、
必要なのは中身だけ。 そうピンときた人もいるだろう・・・ ただ話すだけならこれで十分。 この子はこれから切開手術をします。  
         レヴァンティンの構想2

 送電線を見て思いついた。 作中ではワイヤー1本であるが、これを上下(左右?)1本づつ増やしガイドとし、計3本にすれば同じ方向で結合できるのではないかと思う。(増やしたワイヤーは透明なヤツを使用する) それと、排莢システムだが
「スライドしたら飛び出す」←こう書くと難しく思うが、ようはビックリ箱の原理で「フタを開けたら飛び出す」でOKなのでは? ただし、限定1発のみ。
 ちょっと休憩

 アウターパイプの製作

RH・VD共通の柄の両端にあたるアウターパイプ(RHだとピンク色、VDだと黒色の部分)の製作風景。 ただ切るだけだが・・・。。

 材質に
耐衝撃性に優れたプラスティック「ABS」を使用。 

 なのはもこのディバイスを使っていればラケーテンで砕ける事もなく、ヴィータごときに苦戦を強いられる事もなかったろうにろうに・・・w
 

 2006/07/10

 見よ、このビッグサイズの型 縦240x横365o この面だけでシリコン3kg使用 3kgあれば1/8フィギュア1体の型はできるぞ!orz  今までは軽量カップで量り攪拌してたが、今回は使用量が多いので硬化剤1瓶を直接シリコン缶の中にドババ〜と入れ攪拌 う〜んワイルド あ〜裏面も同じぐらいシリコン使うんだよな〜 (;_;) 
 
2006/07/13

 上の写真の型が完成♪

デカイだけではなく、おっ重い。


 2006/07/16

 VD本体の複製作業。
 こんな大きい型、うまく抜けるか不安だったが以外にうまくイキ自分でもビックリ。 しかもキャストの漏れはナシ。 



 2006/07/16

 RH・VD共の柄の上部にあたるアウターパイプ(RHだとピンク色、VDだと黒色の部分)の複製作業。 テーパー形状なのでいちいち旋盤で削ってられないのでインサート型で挑戦。 

1.型の中にパイプを入れる。
2.型を合わせキャストを流す。
3.型を割って取り出す。

 シリコン型でインサートやっているのは私ぐらいかも♪^^ ゆにーくぼっくすは型までゆにーく


 2006/07/18

 RHの型取り作業。 横の長さはVDと同じだが、縦が少し長い つまり、VDの型より重いと言うことだ・・・ orz

 
緊急事態発生!!
型の一部が硬化不良を起こしている!
テラヤバ!! 規定数複製できないかも・・・
最後の最後で・・・ 油断した! 詰めが甘かった・・・。

 2006/07/22

 RH・VDの柄の部分の下側のスリット加工。
旋盤扱えなかった俺が今回の作品のおかげで扱えるようになった^^ スキルUP! 
 
2006/07/23

 RH複製。

 2006/07/24

 サンプル製作。 ピンクもグレーもキャストの地の色。  複製品での初めての製作だがピッタリとハマリなかなか精度が出てる^^ RH・VD本体に見えてる穴はネジ止めの穴、もちろんこの後パテで埋めて隠す。  
 2006/07/24

 世界で1本だけを貴方に・・・
 シリアルナンバーを刻印。

 作中でも「シリアル○○」とセリフがあるのでカケてみました♪ 

 2006/07/25

 ボール盤での穴あけ加工。 ここだけで3工程もかかってる、 手間かかりすぎだよVD 

 2006/07/28

 本体とロッドの接続金具の製作、本体側のメスネジ金具にシリアルナンバーを刻印。 ロッド側のネジは
鉄よりも強靭で錆に強いステンレス製をチョイス。 メスネジにアルミ、ダブルナットに鉄、ボルトにステンレスと材質違いを使用しているのがポイント(焼付き防止)

 2006/07/30 WFまで、あと21日

 RH・VDの複製作業終了 ^^/ 
ここまでで全体の2/3終了というトコロか・・・。
 
 さぁ、明日から組立てだ! ガンバロ! 
 
2006/08/01

 パーツ洗浄。 4時間、4時間かかったよ〜
パーツ総数はそれなりなんだけど・・・ 大きさが・・・ 1/1デカスギ! あ〜あ手、キズだらけ

 RH・VD本体、洗濯ハンガーで吊るしベランダへ 洗濯物と一緒に干されてるRHとVDを見ると「なんだかな〜」とシュールな気分に
 2006/08/02

 組立中、写真はRH・VDの排気管 
 メッチャ大変、パーティングライン消すだけでも大量のパテとペーパーと瞬着と時間を使用。 サイズ大きいし体全体を使ってのヤスリがけ・・・ 疲れた(><)

 2006/08/06

 姪っ子キター!

 なのはと一緒、小学3年生♪
っと言う事なのでRH持たせて見ました^^

 できれば着色済みを持たせてやりたがったが進行状況が遅れてて下地色に・・・ 残念。
 




 2006/08/13 音声ユニットの製作

 市販のアンプ内臓スピーカーとデジタルオーディオプレーヤー(以下DOP)を組合わせる。 

 ※ODPの出力だけでは音が小さいのでアンプ付のスピーカーをチョイス。

 ※初めはICチップを使ったレコーダー&プレーヤーを考えたがアンプで増幅すると「サー」とノイズが入るので却下。 録音時間も短いし。

 スピーカーをバラし基盤をRH本体の中に(こーゆー事も考えての中空だったのだ!) で、スピーカーとDOPと電池はコアである赤い球体の中に収納。

 ※電池はホルダーがないので直接ハンダで線を繋いでいますが、良い子のみんなは絶対にしちゃだめだよ。 

 
このあたりから体に異変を感じる。


 2006/08/16-20 RH・VDの塗装

 ウチには模型用のエアブラシは無く、業務用の大きいヤツがあるのだ(なぜだ!?)

 湿気で塗装が思うようにいかず時間ばかりかかる・・・。orz

 
体の異変それは・・・ 固形物を受付けないのだ 食事の時間がもったいないというのもあるが、それよりも切羽詰まってのプレッシャーで精神がかなりヤラレていた。 大佐殿がやってきた相良の気持ちが良く分かる。

 
結局5kgも痩せた。

2006/08/20 ワンダーフェスティバル

 なんだかんだで20日の午前2:30時頃まで作業していました。眠い〜 が、なんとか間に合いました。 

 これもそれも
倒福氏のおかげです。 ダメだし・お手伝いホントーに感謝 彼がいなかったら販売できなかった。

 ポカリを差入れて方も感謝。 こんな体調だったのでポカリは大変うれしかった。 

 ←ここで展示してるRHが音声ユニットを内臓したヤツなのです。 だが当日は電池切れでデモンストレーションができなく残念。
 
 再販については検討中です。 ホント手間が掛かって大変なんですよ 大きさが大きさなんでパーティング消すのも一苦労。 

 
最後になりましたが、御買上げ頂いた方・お越し頂いた方ありがとうございました。
          
● お知らせ ●

バルディッシュの「光の刃」の取付け方の説明が不足していますのでここで

1.バルディッシュ、ブレードにある4本のネジを緩めます。
2.「光の刃」大と小をネジがある側のスリットに差し込みます。
3.緩めた4本のネジを締めます(必要以上に締付けると破損の原因になります) → 完了
(入りが悪い場合は、カッター等で「光の刃」側の入れる部分を削って下さい。)

◎光の刃は、オマケとして付属してますのでディティールについては不問でお願いします。
また下書きの後が残っている場合がありますが、時間が無く消す時間がありませんでした。
ボールペンでの下書きなのでシンナーやマニキュア落しで消えると思います。

◎レイジングハート・バルディッシュ表面を磨く場合はコンパンドを使用してください。 
ただし、磨きすぎると塗膜を剥ぐ場合がありますので注意して下さい。
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